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「ユメカサゴ」 吉原幸子
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by loopmark1210
| 2020-11-29 21:11
| イラスト詩歌
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とても不思議な形で夢に祖父が出てきた。
もうすでに記憶が曖昧なのだが、とにかく予想外の登場の仕方で あれ、おじいちゃんじゃん!なにしてるの! という感じだった。 ずっと会いたかったんだよ〜 と伝えることができた気がする、たぶん。 祖父は狭いアパートに住んでいたときでさえ、 昭和の文豪っぽく浴衣を着て、ゆったり籐椅子に腰掛けていた。 そして、時折養命酒を飲むのだった。 大正最後の年に生まれた祖父は品というのを崩さなかった人で、自ら作った威厳の中で静かに微笑んでいるという印象だった。 そしてそれは、当時のわたしの周りの「おじいちゃん」と呼ばれる人たちとは全く違っていて、 それゆえにわたしは祖父が好きだった。 祖母は、そんなに祖父についてなかなか大変な思いをしたらしい 娘である母も、同様に大変だったらしい わたしはちょうどよく離れた血縁と時間のために、祖父をシンボルのように、好きという気持ちだけで思い続けることができる これだけは得だ。 ファンだけの気持ちでいられるというのは。 ああ、にしても何も思い出せない ほんとに思いがけなかったんだ。 目が覚めて、布団の水平線を見つめたまま 「夢におじいちゃん出てきた…」 と笑って呟いてしまったほどで それから数秒後に気づいた。 今日は祖父の誕生日だったのだ。 今日仕上げた猫、そういえばおじいちゃんに似ている。 ▲
by loopmark1210
| 2020-11-27 18:45
| 日常記
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使命感を持って生きることが
この生を幸福にする手段であるとは思っているのだが、 まるでその使命感を持つことが、 別の何かを諦めて、や 別の何かをできない代わりに、 という風になってしまうかもしれないこと 多くの人がそういう気持ちでいるのかもしれないこと が、ちょっとだけ虚しくなる。 なるべく感じないようにして、 というのも、そうしたことは自分の想像力を足してあっという間に増幅してしまうから なるべくミニのままに留めておいて ひと呼吸 貪欲ではありたいね しかし、日々時間とともに確実に失われていく体力や精力(こころの力の意)を どこに向けるか というのは同時に考えていかないといけないのだなぁと 早々と夜になってしまって無数の車のライトが通り過ぎるバイパスに車を走らせながら 思った なんかもうこんな太古の人がこんな美しいもの作ってたらもう 何をなすべきかなんて愚問のように思えてくる、ひたすら ▲
by loopmark1210
| 2020-11-25 18:52
| 日常記
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オーダーイラストのご感想いただいたので、掲載いたします(感激!)。 レコードがたくさんの壁に飾っていただきました。 グランジがお好きとのことで、自然とそんな雰囲気の少年?少女を。 画像下よりご感想です。 「カートコバーンのグランジな雰囲気を持ったこに、憧れのギタリスト使用のファイアーバードを持たせて欲しいとオーダーしました。 ギターや服装など細かく再現して頂いて、大好きなアーティストさんのコラボが実現して嬉しいです! 女の子の表情がイメージにピッタリでとても好きです。 一生の宝物になりました」 ありがとうございます! オーダーはイラスト料金+額装代+郵送代でお受けしています。 気になる点はお問い合わせくださいませませ。 ▲
by loopmark1210
| 2020-11-23 17:32
| 日常記
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古着のトレーナーを買った。
「スウェットって言うらしいよ」と友が言ったが、いいのだ、これはトレーナー。 樋口一葉一枚でトレーナー二枚、コーヒーが飲めるほどのお釣り うむ、なかなか良い買い物をした。 冬場の静電気がひどくて、化繊をめっきり着なくなった。そして、寒暖差に弱いので、この頃は起毛のものが恋しくなった。 そこで、古着のトレーナーである。 この頃の市販のトレーナーは(トレーナーに限ったことではないが)、ほぼ確実に化繊が混じっている。また、綿100と謳ってる手頃なものは頼りないほどに薄い。 もう以前のように厚手の綿ものが作れる時代ではない。それに気づいてからもっぱら古着を買うようになった。 古着を着ている、とかいうとどこかお洒落に感じるが、否、あくまでもただ綿クエストの結果である。 ストリート系? なんだそれは。 思えば小学校の頃、みんなトレーナーを着ていたのだ。 今のような「子どものお洒落」という概念は一切なく、わたしたちみんな冬はトレーナー、夏はデカめのTシャツを男女関係なく卒業するまで着せられた気がする。 性差がないという意味で、とても平和な時代でもあった。 肌なじみの良いお気に入りのカラシ色のトレーナーには、koshino junko というロゴが書いてあった。 友達のトレーナーには、koshino hirokoとあった。 なんなのかさっぱりわからない謎の共通項。 これコシノって読むらしいぞ、お前ら姉妹だなー! と笑われたりして、なんのこっちゃと思いもしたが、のちに実際リアルコシノ姉妹を知ったときはその強烈なインパクトに驚いた。 コシノトレーナーには必ず「since」と入っていて、koshino と since という二つの単語は、以降、街で見つけたりすると異様な愛着を感じる奇妙な単語となった(みうらじゅん的なものもある)。 たまにネットでも、「お、ちょっとこれいいな」と思ってトレーナーを買ってみたりする。 届いて、重くてちょっとがっかりする。 なんでもそうだか愛着を持って着続けられるかどうかは、重さもかなり大事である。 昨日買ったトレーナーは 起毛で、軽く、丁寧に使い古された綿のやわらかさ、たたんだときのゆるやかさ、なにより暖かさ、 すべて上位得点をつけられるものではないだろうか。 うむ、やはり良い買い物をした。 わたしはさっそくほふほふと袖に腕を通す。 暖かさがじんわり効いてきた満足で、冷凍の今川焼きをレンジでチンする。 ぬくぬくのトレーナー ぬくぬくのおやき ぬくぬくのほうじ茶 あの頃と同じ ああ、のすたるじーなるかな 冬である。 sinceがないのだけが残念。 ▲
by loopmark1210
| 2020-11-17 17:15
| 日常記
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最近、とにかく読書をしている。これまでの反動か、現在生きてる方が書いた文もよく読むようになった。
小説、詩、エッセイ、短歌、俳句…形態はさまざま。 イベントが終わって、外向きの自分からどうにもうまく切り替えられずにいて、 それゆえかこの時期の読書もなんだか不思議な感覚がある。 これまでは読書というのは、内なる自分に響くもので、完全に内向きであったはずなのに、ここ数日はどうも外向き、誰かに会いに行く感覚で読んでしまっている。 しかも、作品は現在のものでも近代のものでも関係ないらしい。 「外向き」の自分と、「内向き」の自分とで読書感覚が違うというのは、かなり大きな発見だ。 前者は妙に実践性を帯びていて、ちょっと戸惑う。役立てたい、となにかしら思っているらしい。 後者は一歩も動かず佇んで、足の裏から伸びた根っこと通底する感覚に浸って、安堵している感じ。 えーあれ、ちょっと待って、これがまさか 「書を捨てよ 町へ出よう」の感覚なんだろか!? この文における書とは「一度読んだ本」という意味だと誰かが言っていた。誰だっけ? 寺山修司はとにかく「実践」を促す作家だなぁと思っている。やってみたらいいじゃん、と半分放置して言ってくれる感じ。 そうか、そろそろ読んできた本を役立てろってことかしら 大きなイベントに単独で初めて参加して、その興奮からまだ醒めないだけかもしれない。 しかし、そういう暗示をかけるのは悪いことではないのかもしれない。 今日は、活動開始記念日でもあった。 外向きすぎてすっかり忘れていたのを、友人が教えてくれた(よく覚えててくれたな!)。 2008年からスタートしたので…ええと〜 とりあえず、ケーキを買って一応お祝いをしました。こまめにちゃんと祝った方がいい!と言われまして。こういうのを言ってもらえるのもありがたいね。わたしは自分の誕生日も結構億劫になるタイプ(洗い物増えるとか考えてしまう)。 小さなホールケーキかロールケーキを買おうかと思ったけれど、ケーキ屋さんにはカットケーキしか置いてなかった。 そうか、そういうのは、みんなで集まったときに食べるものなぁ…と 改めて、集まらないことを強制されているのだと気づく。 我々の、ホールケーキの豊かさにどっぷり浸る自由と権利が、近いうちに戻りますようにとお祈りして、ショートケーキのいちごをパクリした🍰🍓 ▲
by loopmark1210
| 2020-11-14 00:06
| 日常記
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あおもり古書市、二日間の出展無事終了いたしました。 ご安全に配慮し開催してくださった三ノ月舎さま、スタッフの皆さま、ありがとうございました! また、ご一緒できた出展者さま、ブースに立ち寄ってくださった皆さま、ありがとうございました! 楽しい時間を過ごさせていただきました🙌📗 以前ブログにも書きましたが、単独での大きなイベント参加はほぼ初めてだったのではないかと思います。 ゆえに緊張が多少あったのですが、ブースを見てくださる方とのトークがとても楽しくて発見も多く、充実した二日間でした。 毎回家から往復したのでヘトヘトになりましたが、なんというか長距離の帰り道は満たされたヘトヘトでした。 そして、素敵な本を何冊もゲットできました! 古書市の醍醐味! ああ、本っていいなぁ 本に特化したイベントが青森にできて、 また今年は無理かと諦めていた中で参加することができ、とても嬉しかったです。 また参加できるように、今後も精進して描いてまいります! 頭上には太宰のページインスタレーション、なんとも贅沢でわたしにはとてももったいない配置…! 嬉しかったです、ありがとうございます! ▲
by loopmark1210
| 2020-11-09 21:34
| 日常記
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結婚していまの住居に引っ越してきてしばらく経ち、わたしってほんとにやりたいことが多い人間なのだなぁと思うのは、収納スペースが足りない。
陶芸を外での活動に移し家では一切やらないことにして、その分ものが減ったはずなのに、なぜか空いたスペースにはすでに別のものが鎮座している。なぜだ…。 しかし、この頃は無理に減らそうとは思わなくなった。極力買い足さないようにしていた本も、最近は諦めて魅力に惹かれるまま購入している。 つまり、じっくりと確実にものは増えてっているというわけだ。 結婚当初はシンプルな部屋に憧れていた。運良く新築に入れたので、この傷ひとつない何もない空間をできるだけ維持してみようと考えた。 ちょうど「ミニマリスト」とか「こんまり片付けの魔法」とかがもてはやされ、流行り始めた頃だった。 それで3年ばかりは、なるべくものを増やさずに頑張ったように思う。 ある日、ふとテレビで家族の思い出についての特集番組を放送していた。紹介されるエピソードを眺めながら、うちはどうだったかなーと何気なく振り返ってみる。 あれ…おかしい、なにも浮かばない。 そんなわけない、出かかってはいるはずだ、思い出なんてたくさんあったろう。 しかし、なにも出てこない。 なんだか無性に焦った。 一昨年の冬、長く住んだA市の住まいを退居した。引っ越してからはさほど訪れておらず放置していたのだが、老朽化で取り壊しが決まり、突如整理しなくてはいけなくなったのだった。 幼少期から20年近く住んでいたので、家族それぞれが溜め込んだものの量は相当なものだった。ほとんどのものを捨てて、自分のものは箱二つくらいにまとめた。 それで、その捨てる作業中、いちいち思い出したのだった。そのものにまつわるエピソードを。 兄がゲーセンで取ってくれた指人形 中学のパン注文のおつり10円玉を毎回入れていた缶とか、それに描かれたミッキーの顔がなぜか嫌いだったこと 漫画を描いたときにこぼしたインクのしみ、そのときにラジオから流れていた曲のこと、 高校の夏に自転車片手に持ち帰った好きなバンドの初回限定のポスター、日光で色あせたそれを眺めた就活の頃… どんどん湧いてくる。 それで、わたしはやっと「ものは想像以上に思いを纏う、記憶の媒体なのだ」と気づいたのだった。 もののない生活に慣れていたら、もう思い出すこと自体ををやめてしまうのではないか。あまりにも極論だけれど、そうだとしたら恐ろしい。 ものを持たないでいると、無機質な人間になってしまうではないか。感情の豊かさを忘れるのではないか。これもまた極端な考えである。 しかし、わたしはそれで初めて「ものを持つことの意味」を知った気がして、 また「ものを持つことを許すこと」をもっと自分にした方がいい、と思ったのだった。 というわけで、冒頭の片付かない件につながるのである。 おかげで作業部屋を眺める度に、いろんな思いが巡る。 あー!あれもこれも中途半端! だけど、あれもしたいこれもしたい! あー!あー!あー! まぁいいか、まぁいいや わたしは自分を許そう ああ許してやるともさ そうなればいまは、ものとの対話に徹するのみ 11/7(土)、8(日)、青森市アスパムにて。 ▲
by loopmark1210
| 2020-11-02 02:04
| 日常記
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