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どうにも考え込んで沈みがちな時間があって、少し経って振り返り、
あれ、これはホルモンのリズムと一致してるんじゃないだろうか、と思い当たった。 これまであまり意識したことはなかったが、 周りの同性の人でもそうした周期的な心の症状に悩む人がいるし、全く関係ないということはきっとないのだろう。 たしかに自分の沈む時期というのは、わりと一定の期間を置いてやってきている気がする。 となると、うーん、 うーん、 つまらんな、と思ってしまう。 となると、自分の気持ち、心と信じているものは生理的な現象を反映したものということになるじゃないか。 単なる電気信号から発生するもの、というわけじゃないか。 宮沢賢治は『春と修羅』で 「わたくしといふ現象は 仮定された有機交流電燈の ひとつの青い照明です」 と書いているけれど、、これを読んだとき、どこか抒情的でありながらもバッサリと「電気信号としての自分」を言い切ってしまうのがすごいと思った。 感覚に浸るというのは世のものでは計り知れない、もっと精神世界な、神様的なものであるとどこかで信じてきたのだけれど、 そろそろその考えも変えていかないといけないのかな〜…と思っていると、 ラジオからものすごい最新科学ニュースが入ってきた。 〈 ボディシェアリングロボット 〉 ちょっとこのことは正確に説明できないので、気になった方は調べてほしいのですが、 つまり「感覚」という言葉では100%伝え切れない「非言語」を、電気信号として体にそのまま伝えてしまおう、というものらしい。 例えば、「目で技を盗め」と言われる職人系の時間を要する鍛錬も、この技術を装着して使うと、職人の実際の感覚が自分の手で実感でき、習得が早くできる、ということらしい。 この技術は生活のものすごい広く細かいところまで応用できるということだ。 まさにガラリと世界の仕組み、生活の仕組みが変容する。 目から鱗だった。 じゃあ、わたしが物思いに沈む切ない気持ちなんかも、電気信号に置き換えて 「はい、齋藤さんはこんな感じで思ってるそうです」と他者に提示できてしまうのか… (あっ、大したことないと思われそう!) 朔太郎が当時張り裂けそうな思いで執筆した心情もデータを綿密に取り、電気信号に置き換えて、 「はい、こんな風です」と提示できてしまうのか… 「体験」できてしまうのか… これは「非言語」であるゆえに尊重されているあらゆる表現、「詩的さ」や「抒情」にも大きく影響するのではないのだろうか。 感覚だけは個人にだけ委ねられていて、それを他者に伝えるのは言葉しかない、 そんな時代は終わりを告げるのかもしれない。 以前に、早く攻殻機動隊の時代にならないかと思っている、というブログを書いた。 つまり、自分が期待していた時代はそういう「電気信号化された感覚」の時代… うーん、そこまでは考えていなかった。 しかし、自身の器を入れ替えるというのは、感覚を移すということだもんなぁ。。 そのニュースを聞いてしばらく茫然と、わりと今後の未来の表現に対して悲観的に思ってしまったのだが、 いまはどうしても脅威として受け止めてしまってるだけで、好転することもかなり多いのだと思う。 うん、なるべく楽しい方にとらえよう。 と、思いながら、 「わたくしという現像は単なる電気信号」 であることを、 やはりいまのうちにすっかり認めてしまった方が良いな… とも、はっきり思ったのであった。 誕生日一緒なのをいいことに、一緒にお祝いしてもらった。 「美味しい」という電気信号、一等好き。
by loopmark1210
| 2020-12-11 01:57
| 日常記
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