I Love Monica Vitti !

モニカ・ヴィッティブームが一年に数回あるのですが、今年はそれが早く来ました。1960、70年代を彩ったイタリア女優のモニカ・ヴィッティ。

昔の映画がお好きな方、当時海外映画をご覧になっていた方には彼女をご存じの方も多いかもしれません。

わたくし、とっても大好きな、それはそれは大好きな女優さんでして、
連載している「さっつんチャンネル」の記念すべき第一回はこの人を選んだくらいです。
（ちなみに今月は朝ドラのあさちゃんを描いてます。読める方はぜひ）
当時の名監督たち、中でもミケランジェロ・アントニオーニのミューズとして知られ、彼の映画におけるモニカは息を呑むほど美しいのです。

アントニオーニの代表作である「愛の不毛三部作」には、いずれもモニカ・ヴィッティがキャスティングされています。

その美しさったら！
ただ美しいのではなく、虚無的にどこか退廃的に美しいのです。
例えるとブランデーのような気だるい美しさ、それがモニカ・ヴィッティです。

恐らくこういう女優さん、エンターテイメント重視の現在ではもう二度と出てこないのではないかと思います。

アントニオーニ作品以外ではコメディエンヌやセクシー系などいろんな表情を見せてくれるのですが、やはりアントニオーニのヴィッティが一番！

モニカは実際にアントニオーニと恋人関係にあったのですが、結局結婚せずに終わっています。

監督によって恐ろしいほど俳優が活きるという関係は、これまたわたしが大好きな監督ルキノ・ヴィスコンティと俳優ヘルムート・バーガーの関係でも言えます。公爵家の血を引くヴィスコンティと組んで狂美の王・ルードヴィヒ二世を見事演じ切ったヘルムート・バーガーは、いまは面影はどこに？というぶくぶ毒舌おじいちゃんになり、困窮生活を送っている・・・

と、三年前あたりに聞いていたのですが、どうやら最近また映画に出演するようになり、
映画「イブ・サンローラン」では晩年のサンローラン（青年期を演じているのはギャスパー・ウリエル）を演じているらしい。一時期の失望させるレベルのひどさが消えている・・・！！　　さすが俳優・・・。
ヘルムートさん、まだ７１歳、円熟味を増した姿どんどん見せてほしいです。


話を戻して、
モニカ・ヴィッティは現在84歳だそうで、もう女優業は引退されているものと思われます。
まだ日本にはあなたのファンがいますよー！と伝えたい。

わたしの望みのひとつがイタリア人のお友達を作って、日本未公開のモニカ・ヴィッティの映画を翻訳してもらうことです。（あさましい？）


そんなこんなでこのところ、モニカ・ヴィッティばかり描いていました。

カテゴリー「イラストレーション」でモチーフになった映画と一緒に紹介していきたいと思います。